【脳卒中は予防できる病気です】

群馬大学医学部附属病院脳卒中・心臓病等総合支援センター

群馬県の脳卒中地域医療連携

大宅
|副センター長|

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、脳卒中診療体制の整備に関して群馬県は非常に進んでおり、他県にはない先進的なシステムが作られてきました。このシステムは、前・前橋赤十字病院脳神経外科部長の朝倉健先生らの献身的なご尽力によって構築されたものです。このたび、群馬県下の脳卒中診療体制が今までどのように発足・発展してきたかについて、朝倉先生に全5回のシリーズでご紹介していただくことといたしました。当センターは群馬県内のさまざまな脳卒中診療のネットワークを協力してまいりたいと思います。

 2008年4月に日本脳卒中協会の群馬県支部が設立され、年1回群馬県内の都市を回って脳卒中の予防や治療に関する講演を行う市民公開講座を開催することとなり、群馬脳卒中救急医療ネットワーク(GSEN)の市民啓発ワーキンググループが活動を支えています。市民公開講座には600人以上が参加することもあり、市民の皆様が大変関心を持たれていると感じております。日本脳卒中協会が定めた脳卒中予防十か条をもとに(図1)、顔や手足の麻痺が生じたら一刻も早く救急車でしかるべき医療機関を受診することなどを講演だけでなく、消防隊員が寸劇を熱演してわかりやすく説明しました(図2)。加えて、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病は脳卒中の危険因子であるため、これらをきちんと治療すること必要であることも強調しました(なお、このような生活習慣病は多くの心臓病や動脈硬化疾患のリスクでもあります)。

また、ザスパクサツ群馬のホームゲームにブースを出して血圧測定などを行い、脳卒中予防の横断幕を持って場内一周し、中年以降の方だけでなく、若い世代のサポーターにもアピールしました(図3)。コロナ禍となったため、その活動は中断せざるを得ませんでしたが、このような活動も早いうちに再開したいと思います。「ザスパクサツ群馬」は、「ザスパ群馬」に名前が変わりました。残念ながら2025年はJ3での戦いとなりますが、ザスパ群馬の応援も変わらずにやっていきましょう!

10月29日は世界脳卒中デーです。シンボルカラーはインディゴブルーなので行政などにお願いして臨江閣をはじめ、県内の様々な施設を青くライトアップしていただいています(図4)。

図1 脳卒中予防十か条

図2 消防による脳卒中発症時対応の寸劇

図3 ザスパクサツ群馬のホームゲームで横断幕を持って場内一周

図4 臨江閣のライトアップ