「適正体重の維持」
栄養コラム
栄養士のつぶやき 第2回(2025年2月)

|管理栄養士|
こんにちは。
群馬大学医学部附属病院脳卒中・心臓病等総合支援センター『栄養コラム』です。
皆さまの健康をサポートするための栄養に関するお話をお届けします。
「適正体重の維持」
こんにちは。
管理栄養士の下谷です。
みなさん、年末年始で食べすぎ・飲みすぎがあると正月太りを経験されたことがあるかもしれません。また、歓送迎会の季節になっても同じように体重が気になることがありませんか?
脳卒中・心臓病予防には、適正体重の維持が欠かせません。
適正体重とは、自身の身長に見合った体重のことを言い、最も病気になりにくい体重の事を言います。下記の計算式で自身の適正体重を計算することができます。
やせすぎていても、太りすぎていても、循環器疾患のリスクはあがります。まずは適正体重の維持を目標にしてみましょう。
それでは、どうやって計算するのか、BMI(Body mass index )という言葉を聞かれたことがあるかもしれません。これが大事です。
BMI値=体重(kg)÷身長(m) ÷身長(m) で計算できます。
健診などで良く出てきますよね?肥満度の判定に用いられる体格指数のことです。
この数字が、22を適正体重(標準体重)といわれています。これまでの様々な検討で、最も病気になりにくい体重と考えられています。そして、25以上を肥満、18.5未満を低体重と考えることが多いです。
NHK朝の連続テレビ小説で、主人公は管理栄養士です。ドラマをご覧になっている方はご存じかもしれませんが、私たちは患者さんの栄養をその方の病気を頭に置きながら一生懸命考えます。その際に重要なのがこの適正体重です。加えて、患者さんの仕事や活動を意識しています。標準体重から、個々の一日に必要なエネルギー量(必要熱量)を計算することができます。そして、エネルギー係数(下記参照)を自身の適正体重にかけることで、簡単に自身の必要熱量を計算することができます。計算した自身の必要熱量を日々の食生活に活かしてみてはいかがでしょうか。
必要熱量の求め方 |
適正体重(kg)×活動係数(kcal) |
活動係数
軽い労作(大部分が座位の静的活動) | 25〜30(kcal/kg目標体重) |
普通の労作(通勤・家事、軽い運動を含む) | 30〜35(kcal/kg目標体重) |
重い労作(力仕事、活発な運動習慣) | 35〜(kcal/kg目標体重) |