「3月9日は、脈の日です」自分で検脈 早期発見!
群馬大学医学部附属病院脳卒中・心臓病等総合支援センター
コラム 心臓病あれこれ

センター長
「3月9日は、脈の日です」自分で検脈 早期発見!
3月9日は、語呂合わせで脈の日(ミャ(3)ク(9))です。3月9日から15日は、心房細動週間とされています。
不整脈の一種で脈が不規則になる「心房細動」は、大きな脳梗塞の原因となります。脳梗塞には、3種類のタイプがあり、ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、そして心原性脳塞栓症があります。心房細動はその心原性脳塞栓症の原因として問題になっています。このタイプは突然大きな脳梗塞となり、発症した方の半分は寝たきりないし死に直結するほどのことがあり、「ノックアウト型脳梗塞」という言われ方もしています。本県出身の元首相や、野球界の重鎮、サッカー日本代表の元監督など著名な方々も、このタイプの脳梗塞で命をおとす、あるいは半身麻痺となられたことをご存じの方も多いのではないでしょうか?
実はこの心房細動という不整脈のほぼ半数の方は無症状と言われています。そこで大事なのが検脈です。ACジャパンの広告で、なかやまきんに君が「なかやま検脈ん(けんみゃくん)です」と言っているあれです。自身で脈をとっていただいて、規則正しいのが正常ですが、そうでなければ心房細動を含めた不整脈の可能性がありますので、かかりつけの先生方と相談してください。
ぐんまのうしんでは、群馬県庁の後援のもと3月9日に上毛新聞に啓発広告を出しました。また、日本不整脈心電学会と日本脳卒中協会とも共催で、臨江閣、県庁昭和庁舎、美原記念病院など「脈の日・心房細動週間ライトアップ2025」で、赤色に染まりました。ご覧になられましたら、この機会に是非心房細動に目をむけていただき、心原生脳塞栓症を予防することの重要性に思いを巡らせていただければと考えております。
