脳卒中患者の意思決定支援研修会を開催しました!

2025年2月7日に、群馬大学医学部臨床中講堂におきまして、ぐんまのうしん主催・群馬大学医学部附属病院緩和ケアセンター後援による「脳卒中患者の意思決定支援研修会」が開催されました。講師には、脳卒中診療における緩和と療養に関する意思決定支援に長い間ご尽力されている宮本享先生(京都大学医学部附属病院)と、回復期病院の医療社会福祉士として脳卒中患者の緩和ケアに豊富な経験を持つ藤井由記代先生(大阪・森之宮病院)のお二人の先生をお招きしました。

2月7日開催:脳卒中患者と家族のための意思決定支援に関する講演会(終了)

医療者向け情報 講師は、京都大学医学部附属病院 脳卒中療養支援センター・もやもや病支援センター センター長 宮本享 先生森之宮病院 社会福祉士 藤井由記代 先生…


宮本先生は冒頭でご自身の重症脳卒中患者の治療経験に触れられ、患者や家族の治療に対する意思と急性期治療に関与する医療従事者が考える”正しい医療”との不一致をご紹介いただきました。その問題を解決するために、

  • 重症脳卒中における生命倫理
  • 脳卒中特有の課題を踏まえた終末期ガイドライン策定
  • 脳卒中維持期における緩和と療養・意思決定に関する提言
  • 比較的軽症の脳卒中患者への就労支援・意思決定支援の立ち上げ

などのプロジェクトを推進なさった軌跡をご紹介いただきました。

藤井先生には、宮本先生らと共同で作成された脳卒中患者に対する意思決定支援マニュアルをご紹介いただき、脳卒中後の後遺症に苦しむ患者さんと家族への緩和ケアと意思決定支援を適切に行うための考え方と具体的な支援方法に関してお話しいただきました。特に大阪府における、患者さんや家族同士が支え合う『脳卒中サロン』の動画では患者さんの就労に対する支援不足を訴える生の声が紹介され、深く心を揺さぶられました。

脳卒中患者さんとそのご家族は、発症後も後遺症とともにずっと生活を続けていかなければなりません。患者さんと家族をサポートするためには意思決定支援の流れを途切れさせない多職種連携の努力が必要不可欠である、というメッセージがお二人のご講演に込められていたように思います。

ぐんまのうしんでは、これからも脳卒中・心臓病をはじめとした循環器系疾患をもつ患者さんとそのご家族の支援に全力で取り組んでまいります。本日は改めてこの思いを強くした有意義な研修会となりました。会場とウェブ参加で100人以上の方にご聴講いただきました。この場をお借りして御礼申し上げます。

 当センターでは3月17日(月)にも ACP講演会として、お二人の講師をお招きします。

2025年3月17日(月)ACP研修会を開催予定です

新着情報 2025年1月に続き、3月にもACP研修会を開催予定です 群馬大学医学部附属病院脳卒中・心臓病等総合支援センターでは、2025年1月に加え、3月にもACP(Advance Care …

近藤 誠 先生

利根中央病院 循環器内科 部長

仮タイトル「いきかたノートの実践」

佐藤 勝彦 様

冨岡甘楽広域消防本部 富岡消防署 妙義分署 係長

仮タイトル「ACPと消防の関わりについて」