超聴診器を使用した心臓検診を行いました!

お知らせ

群馬大学では、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しております。ぐんまのうしん、群馬大学循環器内科でもその事業を広げる取り組みを行っています。

 その中でも、全国初の試みとしては学校健診(全体は「健診」という単語)における心臓検診(個々の診察は「検診」という単語を使います)で、超聴診器を使った事業が挙げられます。2025年4月にはまず実証検証として、群馬大学での心臓検診で行いました。

「超聴診器」とは、聞きなれない言葉かもしれません。もとは新型コロナウイルス感染症の流行時、病院・医院へ通院を控える人、また医療過疎地域で生活し通院が難しいような高齢者に対して、確実な医療を受けることができるよう、離れた場所からでも聴診が可能となるべく開発・進化してきました。我々が今回使用したものは、鹿児島に本社のあるAMI社さんの超聴診器で、医療機器としても認められているような高性能のものです。手の握りこぶし大で、300gほどの重さです(写真)。我々からの要望で、「超聴診器」につながるコンピューターにAIが導入され、即座に診断が可能となる仕様に改良されました。10秒弱で聴診データを取り込み、解析は1分程度しかかかりません。

4月1日からの実証では、100名の群大生に協力してもらいました。超聴診器での診断は、石井センター長が通常の聴診器を使用した結果と高い相関が得られ、心臓検診に十分利用可能であることがわかりました。超聴診器を使うことにより、多くの医師間の「耳」にも結果は左右されず、再現性の高いデータが得られると考えられます。

こちらについては、4月1日朝日新聞誌上並びにhttps://digital.asahi.com/articles/AST412TJVT41UHNB007M.html

4月15日上毛新聞誌上並びにURL:https://www.jomo-news.co.jp/articles/-/654176

でご紹介いただきました。

ぐんまのうしんと群馬大学循環器内科では、2025年中にドックなどでの活用も広げていく予定です。それによって、心不全や心臓弁膜症の早期発見につながり、県民の皆様の健康寿命延伸に寄与できると考えております。