第276回関東甲信越地方会において群大5年生水倉祥太朗さんがStudent Awardで優秀演題賞受賞!!
群馬大学医学部附属病院脳卒中・心臓病等総合支援センター
第276回関東甲信越地方会において群大5年生水倉祥太朗さんがStudent Awardで優秀演題賞受賞!!
本センターにまたまたうれしい知らせです。2025年6月14日に東京で行われた第276回関東甲信越地方会において、医学生対象の「Student Award」が行われました。これは、医学生に循環器病学に対する興味を持ってもらい、活発な研究活動を行うという趣旨で行われております。
今回、群馬大学医学部5年生水倉祥太朗さんの発表(超聴診器による運動誘発性肺高血圧の検出)が優秀賞に選ばれ、表彰されました。本セッションに発表できるだけでも非常に光栄なことなのですが、その中で優秀賞を受賞するとは我々にとっても「誉のできごと」です。
水倉さんは、通常の検査では発見が難しい肺高血圧症診断について、全国有数の検査数を誇る当学の運動負荷検査を用いた検討を行いました。小保方優メンバーのもとで一生懸命勉強し、超聴診器を使って運動直後の心音図で肺動脈弁成分をしっかりと観察することで早期に肺高血圧症を診断できるという可能性を示してくれました。今後の水倉さんが循環器分野の発展に対して益々活躍されることをセンターメンバー一同願っております。
当センターは、今後も研修医の先生や学生にも情報提供や、勉強の場を提供していきます。すでに以前より広報しておりますように、大学教官が知っておく国家試験情報について、宮田和明先生からご講演いただく予定です(学生を指導する先生方を対象としますが、医学生の方々にも聴講いただけるようにしたいと思っております)。
1回目:8月21日午後6時から7時半
2回目:11月13日午後(※時間は追って掲載します)
今後のぐんまのうしんの活動にご期待ください!


水倉祥太朗さんの発表(「運動誘発性肺高血圧の超聴診器による検出」)要旨:
50歳代から70歳代の男女3例を対象に、運動誘発性肺高血圧の評価のため運動負荷心エコーを実施した。3例とも呼吸困難があるが駆出率が保たれた状態であった。さらに検査前後に超聴診器により心音も評価した。
運動負荷心エコー前の推定肺動脈収縮期血圧(ePASP)は正常(13-24mmHg)だが、運動時はePASPの有意な上昇(52-66mmHg)とⅡ音の分裂様の変化を認め、うち1件で行った右心カテーテル検査においてもPASPは76mmHgと上昇を認めた。
これらより超聴診器によりII音分裂様の変化を検出することができれば、運動負荷心エコーを行うことが難しい施設においても運動誘発性PHをより簡単に確認することができる可能性が示された。